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プラスチック敷板の原料は?樹脂の種類でこんなに違う!

コンビニのレジ袋からペットボトル、洋服にいたるまで、わたしたちの生活にはプラスチックを使ったものが欠かせません。ですが、ひとことで「プラスチック」といってもさまざまな種類があります。では、工事現場で使われるプラスチック敷板はどんなプラスチックでできているのでしょうか?さっそく調べてみました。

ポリエチレンとは

プラスチック敷板ではポリエチレンがよく使われています。ポリエチレン(PE)とはエチレンという原料を重合(*)させたもの。構造が単純で加工しやすく大量に作りやすい。世界で最も生産量が多いプラスチックです。

*重合(じゅうごう)
連結させる化学反応のこと。エチレンという液体をつなげて重合させることで固体に変わります。

■ポリエチレンの特徴

ポリエチレンには優れた特徴がたくさんあります。

・水より軽い(ポリエチレンの比重は0.91〜0.965)

・成形、加工しやすい

・吸収性がほとんどなく、防水性が高い

・電気絶縁性が高く、電気を通さない

・耐薬品性が高く、薬剤による劣化がほとんどない

・耐油性が高く、石油タンクとしても使える

・耐候性が高く、変色、変形しにくい

■ポリエチレンの用途

使い勝手のいいポリエチレンは、いろいろな用途で使われています。

身近なところでいうと、ゴミ袋、レジ袋、ラップ、食品チューブ、バケツ、シャンプー容器、冷凍食品の袋など、文字通りあらゆるものに使われています。また、農業用フィルムや電線被覆、コンテナ、パイプなど産業にも欠かせないものとなっています。

敷板に使われる樹脂の種類

樹脂の中にもたくさんの種類があり、プラスチック敷板に使われる樹脂について調べてみました。

再生ポリエチレン(PE)

再生ポリエチレンとはほかの用途などの製品に成型して使用され廃棄されたポリエチレンを砕いて再利用したポリエチレンのことです。プラスチック敷板はカーボンを混ぜて真っ黒にするため、見た目は新品の材料でつくった場合とほぼ変わりませんが、再生であることから強度の均一性を担保することが難しい面があります。そのままでは硬くならないため、タルク(鉱石の一種で微粉砕したもの)などを一定量混ぜることもあります。

高密度ポリエチレン(HDPE)

ポリエチレンのなかで特殊製法を用い耐性を高めたポリエチレンのことをいいます。通常のポリエチレンに比べ、剛性、強度が高く、長期間使っても劣化や摩耗しにくいという特徴があります。

ウッドプラスチック

ウッドプラスチック(WPC)は木材(木質バイオマス)とプラスチックを組み合わせてつくられた素材で、フローリングや家具、ベンチなどに使われています。

木材にプラスチックを混ぜて木材の吸水性を弱めることで、耐久性を補っています。配合する木粉とプラスチックには廃材を利用することができるため、環境に配慮した材料と言えます。強度など、ポリエチレンとは異なる性質がありますので、プラスチック敷板の用途によりうまく使い分けができるといいですね。

再生材とバージン材の違い

樹脂には、配合の違いによる種類だけではなく、再生材とバージン材という区分けもあります。それぞれどのようなものなのでしょうか?

再生材:

ほかの製品に成型して使用され廃棄された樹脂を砕いて原料に戻し、製品化したものです。ポリエチレンを中心にさまざまな種類のプラスチックがブレンドされている場合もあります。

バージン材:

新品の素材だけを使って製造したもの。一定の性質が保たれているため安定した成形ができ、品質の均一な製品ができあがります。

では、再生材とバージン材にはどのような違いがあるのでしょうか?バージン材は再生材に比べて品質の均一な製品がつくれるという点が優れています。その理由は2つあります。

①熱による影響

再生材はいったん成型されて使用された製品を廃棄後に砕いて超高温で溶かして原料に戻します。繰り返し超高温にさらされることで、品質が劣化する原因となります。再生回数が多ければ多いほど劣化します。これにより再生した樹脂は脆くなったり、長期間の使用で変形しやすくなったり割れやすくなったりします。

②異物による影響

再生材は廃棄処分になった製品を砕いて原料とするため、製品の洗浄では落とせない汚れや油分が入り込んでしまう可能性があります。異物が混入することで品質の均一化を徹底することが難しくなる面があります。

プラスチック敷板で使われる樹脂にはさまざまな種類があり、樹脂の種類によって強度や硬度、そして耐久性に大きな違いがあることがわかりました。農作業に使用するのか、工事車両が行き来する工事現場で使用するのか、用途によって、樹脂の種類を見て選びたいと思います。

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